チェコ電力最大手のCEZが、ハンガリーで電気自動車(EV)向け急速充電スタンドの整備に乗り出す。6日付の現地英字紙ポートフォリオ・ハンガリーが伝えたもので、将来的にブルガリア、ポーランド、ルーマニア、スロバキアにも進出を予定する。迅速な事業拡大に向けて買収戦略も検討している。
ハンガリーにおけるEVの登録数は現在、3,128台で、チェコの2,473台を上回っている。同国は2020年までに3万台の普及目標を掲げており、CEZは将来の需要を着実に取り込む狙いだ。
一方、ハンガリー石油最大手のモルは2020年までに3,000万ユーロを投じ、ハンガリー、ルーマニア、クロアチア、スロベニア、スロバキア、チェコで合計700カ所の充電スタンドの設置を計画している。いずれの国も将来的にEVの普及台数を増やす方針であることから、充電インフラ整備をめぐって同地域のエネルギー企業による競争が激しくなることが予想される。