欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/7/28

総合 – 欧州経済ニュース

1~3月のユーロ圏政府債務はGDP比92.7%、2四半期ぶりに悪化

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが22日発表した2014年1~3月期の財政統計によると、ユーロ圏の3月末時点の累積政府債務は域内総生産(GDP)比93.9%に相当する9兆555億ユーロとなり、前期末(13年12月末)のGDP比9 […]

EU統計局ユーロスタットが22日発表した2014年1~3月期の財政統計によると、ユーロ圏の3月末時点の累積政府債務は域内総生産(GDP)比93.9%に相当する9兆555億ユーロとなり、前期末(13年12月末)のGDP比92.7%から1.2ポイント膨らんだ。累積債務はユーロ危機の鎮静化、景気回復により13年7~9月期から2四半期連続で縮小していたが、再び悪化してきた。

EUの財政規律では、加盟国は累積債務をGDP比60%以下に抑えることを求められている。EU28カ国ベースの累積債務はGDP比88%で、前期の87.2%から0.8ポイント上昇。国別ではギリシャが174.1%で最高だった。このほか、イタリアが135.6%、ポルトガルが132.9%、キプロスが112.2%、ベルギーが105.1%と100%の大台を超えた。60%以下に収まったのはブルガリア、チェコ、デンマーク、エストニア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、フィンランド、スウェーデンだけだった。最低はエストニアの10%。

前期末と比べて累積債務が縮小したのはドイツ、ギリシャ、ポーランド、チェコ、エストニア、ルクセンブルクの6カ国にとどまった。