EU、ミャンマー・カンボジア産コメの輸入制限

EUの欧州委員会は16日、ミャンマーとカンボジア産のコメに対する緊急輸入制限(セーフガード)措置を発動すると発表した。両国からの安価なインディカ米の流入が急増し、域内の事業者を圧迫していることを受けたもので、18日付で実施する。  

EUは開発途上国支援の一環としてミャンマー、カンボジア産のコメの輸入関税を免除してきた。しかし、両国産のコメの輸入がこのところ急増していることから、コメ生産国のイタリアが2018年2月に輸入制限の発動を要請。欧州委は両国がインディカ米を安価で大量に輸出している結果、EUのコメ市場での域内産コメのシェアが61%から29%まで低下し、イタリアなど生産国の事業者に大きな打撃を与えているとして、関税を課すことを決めた。

緊急輸入制限の実施期間は3年。1年目は通常の関税(1トン当たり175ユーロ)を適用する。2年目は1トン当たり150ユーロ、3年目は同125ユーロに引き下げる。