医療機器・ヘルスケア大手のフィリップス(オランダ)は17日、英国の哺乳瓶工場を2020年に閉鎖すると発表した。英国のEU離脱をめぐる混迷が影響したもよう。同工場の業務の大半はオランダ工場に移管する。
閉鎖するのは英サフォーク州グレムスフォードにある工場。同工場は「アベント」ブランドの哺乳瓶を製造し、主に他のEU加盟国に輸出している。閉鎖によって約430人が職を失うとみられている。
フィリップスは声明で、今回の決定は世界の生産拠点を50カ所から30カ所に縮小する事業再編策の一環と説明しながらも、生産に影響を及ぼす可能性がある「進行中の様々な地政学的問題」にも対応する措置だとコメントし、EU離脱問題も判断の要因となったことを示唆した。
グレムスフォード工場はフィリップスが英国で運営する唯一の生産拠点。閉鎖によって英国の生産事業から撤退することになる。