スイス大手銀行のクレディ・スイスは22日発表した2014年4~6月期(第2四半期)決算で7億スイスフラン(約5億7,600万ユーロ)の純損失を計上し、前年同期の黒字(10億400万フラン)から赤字に転落した。米国人顧客の脱税ほう助で米当局に支払った約26億ドルの罰金が響いた。四半期ベースの損失としては、リーマンショックで60億スイスの赤字となった2008年10-12月期以来の規模となる。
本業でも富裕層向け資産管理部門、法人向け銀行部門の利益が落ち込み、収益を一段と圧迫した。投資銀行部門は前年同期とほぼ同水準の7億5,200万フランの税引き前利益を確保した。
クレディ・スイスは同日、収益力が高い部門に経営資源を集中するため、リスクが高い商品取引事業から撤退することを明らかにした。これによって7,500万ドルのコスト節減効果を見込む。