欧州議会は3月27日に開いた本会議で、ストローなど一部の使い捨てプラスチック製品をEU内で使用することを禁止する法案(EU指令案)を圧倒的多数で可決した。加盟国の承認を経て、2021年から同規制を実施する。
欧州委員会は18年1月、海洋生物の生態系に深刻な影響を及ぼすプラスチックごみの排出削減を目指す「EUプラスチック戦略」を発表。これに基づく規制案を5月に発表していた。
禁止されるのは、環境に優しい代替品が低コストで入手できる製品。ストロー、ナイフ、フォーク、皿、マドラー、綿棒の軸、風船スティック、超軽量ビニール袋、酸化型生分解性プラスチック製品、ファストフード店などの発泡スチロール製容器の10品目で、海洋ごみの原因となる製品の約70%が対象となる。
このほか法案には、◇29年までにプラスチック製飲料ボトルの90%を回収・リサイクルする◇プラスチック製飲料ボトルのリサイクル原料利用率を25年までに25%以上、30年までに30%以上に引き上げる――といった目標も盛り込まれた。
同法案は加盟国の承認が必要となるが、すでに調整が終わっており、近く承認され、正式に成立する見込みだ。