塩野義製薬は11日、医療用麻薬の摂取に伴う便秘症(OIC)の治療薬である「ナルデメジン」のドイツ、英国、オランダにおける販売をスイス製薬大手ノバルティスの後発医薬品子会社である独サンドに委託することで合意したと発表した。取引の詳細は明らかにしていない。サンドはその他の欧州の一部の国における同薬販売の優先交渉権も獲得した。
ナルデメジンは「緩下薬での治療経験を有する成人のオピイド誘発性便秘症」に適応する新薬として、2月にEUの承認を受けていた。ドイツとイギリスでは今年、オランダでは来年の市場投入を予定している。
日本と米国ではすでに販売している。19年度には欧州で小児OIC患者を対象とした第3相臨床試験と、腹部外科手術後の消化管運動機能障害(POI)患者を対象とした臨床試験を開始する予定だ。