エネ消費のCO2排出量、18年は2.5%減

EU統計局(ユーロスタット)が8日に公表したEU域内のエネルギー消費に伴う二酸化炭素(CO2)排出量に関するリポートによると、2018年は化石燃料の燃焼によるCO2排出量が前年比で2.5%減少した。加盟28カ国のうち20カ国が削減を達成した。

EUは温室効果ガス排出量を30年までに1990年比で40%、40年までに同60%削減する目標を掲げている。17年の排出量は1.8%増。削減したのは7カ国だけだった。18年は同目標達成に向けた取り組みが進んだ格好となる。

CO2排出量は気候条件、経済成長、人口規模、輸送や生産活動などさまざまな要因によって変動する。また、エネルギー消費に伴うCO2排出量には当該国におけるエネルギー資源の輸出または輸入量が反映されている。例えば石炭を輸入した国ではCO2排出量が増加するのに対し、電力を輸入した場合は排出量に直接影響が及ばないが、輸出国では電力生産に伴いCO2排出量が増加することになる。

削減を達成したのはポーランド、ラトビア、マルタ、エストニア、ルクセンブルク、スロバキア、フィンランド、リトアニアを除く20カ国。ポルトガルが9%減と、最も削減が進んだ。主要国の削減率はドイツが5.4%、フランスとイタリアが3.5%、スペインが3.2%、英国が0.3%となっている。増加率はラトビアが8.5%で最高だった。

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