ノルウェー通信大手テレノールとマレーシア同業のアクシアタ・グループは6日、アジア事業の合併に向けた協議を行っていることを明らかにした。実現すれば東南アジア有数の通信会社が誕生する。
両社はテレノールが56.5%、アクシアタが43.5%を出資する新会社を設立する計画。2019年9月末までの合併合意を目指して協議を進める。
テレノールはアジアでマレーシア、タイ、ミャンマー、バングラデシュ、パキスタンの5カ国で事業を展開。アクシアタは同5カ国のほかインド、スリランカ、ネパール、カンボジア、インドネシアの5カ国に進出している。
合併はアクシアのバングラデシュ事業を除く9カ国の事業が対象。誕生する新会社は3億人の顧客を持ち、売上高が130億ドル程度に達する大型通信企業となる。マレーシアでは1位に浮上する。
テレノールは中東欧市場から撤退し、北欧とアジア事業に集中する戦略を進めており、4月にフィンランド同業のDNAを15億ユーロで買収することで合意したばかり。競争が激化するアジアの新興市場で地歩を固めるため、テレノールとの事業統合に踏み切る。