三菱重工業傘下の英鉄鋼エンジニアリング大手プライメタルズ・テクノロジーズは16日、中国の河北鋼鉄(HBIS)のセルビア子会社HBISセルビアから、スメデレヴォにある製鉄所の第2号酸素転炉(BOF)を増強する工事を受注したと発表した。炉体の外側にあたる鉄皮の容積を拡大して生産能力の拡大とプロセスの改善を図る。工事完了後の転炉の出鋼量は105トンに拡大する。稼働開始は来年4~6月期の予定。
工事では転炉を動かすための新しい傾動装置や、メンテナンスフリーの支持装置(「ヴァイコリンク2.0」)などを設置する。転炉の外形寸法は周辺との接合部分を維持するため変更しない。
HBISセルビアの前身は旧国営製鉄会社のスメデレヴォで、2016年に民営化のため河北鋼鉄に売却された。同製鉄所では熱間および冷間圧延鋼材、スズめっき鋼板などを生産している。年産能力は約200万トン。