英製薬大手アストラゼネカは7月30日、スペイン同業アルミラルの呼吸器系疾患治療薬部門などを買収することで合意したと発表した。買収額は8億7,500万ドル。アルミラルが同治療薬の販売、新薬開発で一定の目標を達成した場合は追加で最大12億2,000万ドルを支払うことを取り決めており、買収額は最終的に20億9,500万ドルまで膨れ上がる可能性がある。
アルミラルの呼吸器系疾患治療薬の2013年の売上高は2億1,100万ユーロ。喫煙の影響で発症する気管支炎、肺気腫などの治療薬「エクリラ」(売上高8,400万ユーロ)、慢性閉塞性肺疾患の治療薬「エバステル」(同7,600万ユーロ)が主力薬となっている。買収対象には医療機器部門も含まれる。
呼吸器系疾患で「シムビコート」「パルミコート」などの治療薬を擁するアストラゼネカは、今回の買収によって同分野の強化を図る。