カナダ産さくらんぼなど輸入停止へ、植物検疫ルール変更で

EUが9月以降、さくらんぼをはじめとする一部のカナダ産果物の輸入を停止する方針を固めたもようだ。ロイター通信が23日、カナダ食品検査庁(CFIA)が業界団体などに送付した通知をもとに報じた。

輸入停止は青果物の輸入条件を定めた植物検疫ルールの変更に伴う措置で、カナダ産のりんごや西洋なし、ブルーベリー、クランベリーなども対象品目に含まれている。一方、冷凍果物や乾燥果物は対象外。また、9月1日以前に発行された病害虫が付着していない旨の検疫証明書が添付されている場合は、EU域内への輸入が認められる。

CFIAは22日付の通知で「病害虫の侵入を防ぐリスク低減策をEUに提案するため、業界側と連携している」と説明。EU側に輸入停止措置の解除を求める方針を示した。

2018年のカナダ産さくらんぼのEU向け輸出額は約310万カナダドル(約2億4,500万円)だった。ブリティッシュコロンビア州のさくらんぼ農家の団体はロイターの取材に対し、今年は収穫作業がほぼ終了しており、ただちに出荷できる状態のため禁輸の影響は受けないものの、同措置が来年まで続いた場合は深刻な打撃を受けると警告した。

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