通信機器大手エリクソン(スウェーデン)は8月29日、ポーランド北部のトチェフ工場を拡張する方針を明らかにした。欧州市場で次世代移動通信システム「5G」の商用サービスが本格化するのに備え、5G向け製品の増産体制を整える。
エリクソンを含むスウェーデン企業の幹部は同日、ポーランドのモラウィエツキ首相と面会し、同国への投資計画について説明した。具体的な投資規模など詳細は公表されていないが、モラウィエツキ氏は記者団に対し、5Gはポーランドが開発推進を目指している分野であり、IT業界で新たな雇用を創出するエリクソンのプロジェクトは「ポーランドにとって極めて魅力的だ」と述べた。
一方、エリクソンの広報担当はポーランドの工場を拡張する狙いについて、5G関連の主要生産拠点であるエストニアのタリン工場を補完し、「欧州市場で5Gの本格普及に伴う関連製品の需要増に対応するため」と説明。2020年第1四半期までにトチェフ工場をフル稼働させる方針を示した。