ベルギーに本社を置くビール世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)は23日、香港で上場するアジア太平洋部門バドワイザー・ブリューイング・カンパニーAPACの新規株式公開(IPO)の公募価格を27香港ドル(約370円)に設定したと発表した。調達額は約50億米ドルとなり、今年のIPOでは米配車サービス大手ウーバーテクノロジーズの81億米ドルに次ぐ2番目の規模となる。
公募価格は27~30香港ドルとしていた仮条件の下限。調達額には応募が超過した場合の追加発行分も含まれる。
インベブのアジア太平洋事業を統括するバドワイザー・ブリューイングは当初、7月に香港証券取引所に上場し、最大98億ドルを調達する計画だった。実現すれば5月に上場したウーバーを抜き、今年最大のIPOとなるはずだったが、市況の悪化などを理由に、直前にIPOを中止した。しかし、英SABミラーの買収で膨れ上がった債務の削減にはIPOが必要として、9月初めに上場を再申請していた。
同社は9月30日に上場することになっている。