三菱重工業は1日、子会社の三菱日立製鉄機械が独シーメンスから合弁会社プライメタルズテクノロジーズ(PT)の株式49%を取得することで合意したと発表した。競争当局の承認などを得て2020年初に取引が完了すると、PTは三菱日立製鉄機械の100%子会社となる。取引額は非公表。
PTは2015年1月、三菱日立製鉄機械とシーメンスがロンドンに設立した合弁。三菱日立製鉄機械は51%を出資し、当初から経営権を握っていた。市場環境が厳しさを増すなかで競争力を強化することが合弁設立の狙いで、三菱日立製鉄機械はPTを通して製品ラインアップを拡充するとともにグローバル展開を加速した。
シーメンスは中核事業を産業分野のモノのインターネット(IoT)へと絞り込み、同社の特徴であった複合企業体制から決別する方針を打ち出しており、その一環でPT株を放出する。