中国化学メーカーの山東阳谷華泰化工が、セルビア北部のズレニャニンにゴム材料の生産拠点を設置する。セルビア政府と同市当局はこのほど、同社と投資覚書を交わした。投資額は3,000~4,000万ユーロで、3年以内に操業を開始する計画だ。約100人の雇用を創出する。
基本合意によると、工場建設地はユゴイストク・エチュカ産業団地で、敷地面積は約8万平方メートル。オートメーションシステムを導入し、タイヤ用ゴム原料と加硫剤として使われる不溶性硫黄などの添加剤を製造する。山東阳谷は同工場を欧州、ロシア、米国への事業進出の足掛かりとする考えだ。
ズレニャニンでは中国タイヤ大手の山東玲瓏(リンロンタイヤ)が今年3月、総工費約8億ユーロで工場建設に着手した。従業員約1,200人体制で、ラジアルタイヤを年間1,360万本生産する計画だ。山東谷の新工場が材料を供給する。