欧州自動車工業会(ACEA)が16日発表したEU(マルタを除く27カ国)の9月の新車販売(登録)台数は124万9,403台となり、前年同月から14.5%増加した。販売増は2カ月ぶり。ただ、復調は前年同月にEUで乗用車の新たな排ガス試験が全面的に導入され、大幅に減少した反動によるもので、EU新車市場は欧州の景気減速で厳しい状況が続きそうだ。(表参照)
販売はブルガリアを除いて増加。主要市場はドイツが22.2%、フランスが16.6%、イタリアが13.4%、スペインが18.3%の幅で伸びた。英国はEU離脱をめぐる混迷が響き、1.3%増と伸び悩んだ。
欧米の主要メーカーで落ち込んだのはBMWだけ。最大手のフォルクスワーゲン(VW)が47%増と大きく伸びたほか、ルノーが28.1%増、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が13.6%増と好調だった。
日本勢はトヨタが6.7%増、マツダが13.3%増となったが、日産が5.6%、三菱が3.9%、ホンダが4.8%の幅で減少した。
EU27カ国にアイスランド、ノルウェー、スイスを加えた欧州30カ国ベースの販売台数は14.4%増の128万5,494台だった。