9月のユーロ圏インフレ率、0.8%に下方修正

EU統計局ユーロスタットが16日に発表した9月の消費者物価統計によると、ユーロ圏のインフレ率(確定値)は前年同月比0.8%となり、前月の1%から0.2ポイント縮小した。速報値では0.9%となっていたが、0.1ポイント下方修正され、16年11月以来、約3年ぶりの低水準に後退した。(表参照)

下方修正は工業製品が速報値の0.3%から0.2%に改定されたのが主因。エネルギーはマイナス1.8%、サービスは1.5%で、速報値と変わらなかった。基礎インフレ率(価格変動が激しいエネルギー、食品・アルコール・たばこを除いたインフレ率)は1%で、前月を0.1ポイント上回った。

EU28カ国ベースのインフレ率は、前月を0.2ポイント下回る1.2%。ポルトガルとキプロスがマイナスだった。主要国はフランスが1.1%、ドイツが0.9%、イタリアとスペインが0.2%。フランスを除いて1%を割り込んだ。

欧州中央銀行(ECB)は9月の定例政策理事会で、ユーロ圏の景気が減速し、インフレ率が目標とする2%を大きく下回っていることから、追加の金融緩和を決定していた。

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