新欧州委の発足、12月以降にずれ込み

EUの行政執行機関である欧州委員会(内閣に相当)の新体制発足が遅れている。11月1日付で発足する予定だったが、欧州議会での新欧州委員の承認手続きが難航。新体制への移行は12月以降にずれ込むことになった。

フォンデアライエン次期欧州委員長は9月10日に新欧州委員の人事案を発表。欧州議会の承認を経て、11月1日に新欧州委が発足することになっていた。

しかし、欧州議会の公聴会で、フランスのシルビー・グラール候補(域内市場担当)、ハンガリーのラースロー・トローチャーニ候補(EU拡大担当)、ルーマニアのロヴァナ・プルンブ候補(運輸担当)の3候補に利益相反などの疑いが浮上し、承認が拒否された。

フランスはブルトン元経済・財務相、ハンガリーは外交官のバーライ氏を新候補に指名した。しかし、10月半ばに内閣不信任案が可決されたルーマニアで、暫定内閣と大統領が候補者指名をめぐって対立しており、欧州議会の承認手続きが遅れている。

新欧州委が発足するまで、ユンケル委員長が率いる現体制が暫定的に業務運営に当たる。

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