英プラスチック部品メーカーのカークローはこのほど、傘下の自動車用ライト製造会社ウィパックのチェコ事業をカナダの自動車部品大手マグナ・インターナショナルに売却すると発表した。ウィパックの業績不振を受けたもので、取引額110万ユーロのうち30万ユーロが債務引き受け分となる。
ウィパックは外装用ライトをロールスロイス、ベントレー、アウディ、ランボルギーニなど高級車ブランドに供給している。1998年にカークローに買収され、同社の精密製品事業子会社になった。チェコ子会社は東部のオストラバに拠点を構え、ウィパック製品の設計および開発を担当している。
カークローの主力商品は工業用部品として使われるエンジニアリングプラスチック製品で、医療機器、電子機器、光学機器などのメーカーを顧客とする。2019年3月末決算は営業利益が前年の1,080万ポンドから130万ポンドに激減、税引き前利益が同820万ポンドから1,460万ポンドの赤字に転落した。業績悪化の原因となったウィパックの売却交渉を進めている。