サノフィ、米バイオ医薬品会社を買収

仏製薬大手サノフィは9日、米バイオ医薬品会社シンソークスを買収することで合意したと発表した。がん治療薬部門の強化が狙い。2020年3月末までの買収手続き完了を見込む。

サノフィは株式公開買い付け(TOB)を実施し、シンソークスを買収する。1株当たりの買い取り価格は68ドル。前営業日(6日)の終値に172%を上乗せした水準だ。全株式を取得した場合の買収額は約25億ドルとなる。

シンソークスはがん、自己免疫疾患の治療薬の開発を手掛けるベンチャー企業。まだ赤字となっているが、サノフィは将来性を評価し、時価を大きく上回る価格で買収する。

サノフィはがんや稀少疾患、免疫性疾患の治療薬など有望事業に経営資源を集中する戦略を進めており、12月初めに手術用品部門「セプラフィルム」の売却を発表したばかり。シンソークス買収も同戦略の一環となる。

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