テレフォニカ、独5Gネットワークに華為製品投入

スペイン通信最大手テレフォニカの独法人テレフォニカ・ドイチュラントは11日、第5世代の移動通信規格(5G)のネットワークにフィンランドのノキアのほか、中国の華為技術の製品を投入する計画を発表した。華為は中国政府と関係が深く、同社製品を用いると企業や政府の機密情報がもれる恐れがあるとの懸念が持たれている。ドイツ政府は5G通信網からの華為製品排除を命じる可能性があるものの、独テレフォニカは排除命令が出ないことを条件に、今回の決定を下した。

通信網の末端に当たる無線アクセスネットワークの構築に華為とノキアの製品を投入する。「これら企業とその技術がドイツの法規に基づくセキュリティー認証を得られることを条件とする」としており、認証を得られない場合は断念することになる。

交換機間を結ぶ大容量の基幹回線網(コアネットワーク)にどのメーカーの製品を採用するかについては、来年に決定する見通しを明らかにした。

テレフォニカはベルリン、ハンブルク、ミュンヘン、ケルン、フランクフルトの5都市で5G通信網の構築を2020年に開始し、21年末に完了する計画。その後は22年末までに30都市へ広げ、1,600万人が利用できるようにする。5G通信網の認証基準策定に向けた政府の足取りが遅いことから、同社は今回の暫定決定を下したもようだ。

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