国際通貨基金(IMF)は20日に発表した最新の世界経済見通しで、世界全体の2020年の予想成長率を3.3%とし、前回(10月)から0.1ポイント下方修正した。米中の貿易摩擦が貿易協議の第1段階の合意で緩和されるものの、なお地政学的リスクで下振れする恐れがあると判断。ユーロ圏についても前回から0.1ポイント引き下げ、1.3%とした。(表参照)
IMFは米中貿易戦争の一時休戦という好材料はあるものの、イラン情勢の緊迫化など地政学リスクが残っていると指摘。ユーロ圏の20年の予想成長率を19年の1.2%(予想)を上回る水準に設定したものの、前回の1.4%から下方修正した。21年については1.4%とし、前回から据え置いた。
ユーロ圏の主要国の20年の予想成長率はドイツが1.1%、フランスが1.3%、イタリアが0.5%、スペインが1.6%。ドイツは0.1ポイント、スペインは0.2ポイントの下方修正となった。フランスとイタリアは据え置いた。