眼鏡大手エシロールの蘭企業買収、欧州委が本格調査

欧州委員会は6日、眼鏡大手の仏エシロール・ルクソティカがオランダの眼鏡販売会社グランドビジョンを買収する計画について、競争上の懸念があるとして本格的な調査を開始したと発表した。

エシロール・ルクソティカは眼鏡大手の伊ルクソティカと眼鏡用レンズで世界最大手の仏エシロールが2018年に合併して誕生した企業。「レイバン」などのブランドを持つ。同社は2019年7月、眼鏡小売りで欧州最大手のグランドビジョンを買収することで合意していた。親会社の投資ファンドが持つ株式76.72%を取得した上で、株式公開買い付け(TOB)を実施して残る株式も握る。全株式を取得した場合の買収額は73億ユーロ程度に上る。

欧州委の初期調査では、眼鏡と眼鏡用レンズの製造で世界最大手のエシロール・ルクソティカがグランドビジョンを買収すると、グランドビジョンと競合する販売会社への供給に厳しい条件を付け、価格を吊り上げるといった懸念が浮上した。このため、詳細な調査を実施した上で、6月22日までに買収認可の可否を最終判断する。

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