化学大手の独コベストロは2月26日、電動車向けの軽量材料をトヨタ紡織と共同開発したと発表した。トヨタ自動車の電気自動車(EV)コンセプトカー「LQ」でドアトリムに採用される。
開発したのはケナフ繊維をベースとする軽量ケナフ繊維強化ポリウレタンコンポジット。1平方メートル当たりの重量を、ドアトリムに必要な実用強度を持つ基材としては世界で初めて1キログラム未満に抑制している。従来のドアトリム材に比べ30%以上、軽い。
ケナフはアオイ科の植物で、東南アジアやバングラデシュ、インド、アフリカなど多くの地域で栽培されている。成長速度が速く短期間で多くの繊維を収穫できることから、価格が低い。機能性が高いという強みもあることから近年、注目を集めている。