EU統計局ユーロスタットが3日に発表したユーロ圏の2月のインフレ率(速報値)は前年同月比1.2%となり、前月の1.4%から0.2ポイント縮小した。エネルギーが新型コロナウイルス感染拡大の影響で値下がりしたことが反映された。
エネルギー価格は1月まで2カ月連続で上昇していた。しかし、2月は新型コロナウイルス感染が世界中に広がり、工場の操業停止など生産活動が停滞していることから原油の需要が減退し、0.3%低下した。
工業製品は上げ幅が0.5%、サービスは同1.6%となり、それぞれ前月から0.2ポイント、0.1ポイント拡大した。欧州中央銀行(ECB)が金融政策決定で重視する基礎インフレ率(価格変動が激しいエネルギー、食品・アルコール・たばこを除いたインフレ率)は1.2%で、前月の1.1%を上回った。