化学大手の独BASFは6日、フィンランドのエネルギー大手フォータム、ロシアの非鉄金属大手ノリリスク・ニッケルと、電池リサイクルのクラスターをフィンランド南部のハルヤヴァルタに構築することで基本合意したと発表した。電動車の今後の需要急増を踏まえたものとなる。
フォータムの子会社クリソルテックは使用済みのリチウムイオン電池(LIB)からコバルトやニッケルなどの原料を高比率で回収する技術を持つ。回収比率を従来の50%から80%まで高めることが可能だ。フォータムはこの技術を用いて、電動車の使用済み電池や電池製造過程で発生するごみから有用資源を回収。BASFはこれを電池原料の前駆物質製造に用いる。ノリリスク・ニッケルはコバルトとニッケルのリサイクルを通して、同社のカーボンフットプリント(温室効果ガスの排出総量)を削減する。