ハイネケンがブラジルでの生産増強、最大手アンベブ追撃へ

ビール大手のハイネケン(オランダ)は9日、ブラジルでの生産を増強すると発表した。同国最大手のアンベブを追撃する体制の強化が狙い。8億6,500万レアル(約191億円)を投じ、南部のパラナ州ポンタ・グロッサにある工場を拡張する。

ポンタ・グロッサ工場はハイネケンにとって、ブラジルで3番目に生産量が多い拠点。今年から来年にかけて同工場に投資し、「ハイネケン」「アムステル」ブランドのビールの増産体制を整える。詳細は明らかにしていないが、生産量は75%増えるという。

ブラジルビール市場ではビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)のブラジル子会社アンベブが最大手。ブラジルが最大の市場であるハイネケンは17年、キリンホールディングスのブラジル子会社「ブラジル・キリンホールディングス(ブラジルキリン)」を22億レアルで買収し、ABインベブに次ぐ2位のビール企業となった。シェアは22%に上る。

アンベブは前日、20億レアルを投じて新工場を開設すると発表したばかり。ハイネケンも追随し、生産能力を増強してアンベブとの差を縮めたい考えだ。

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