EUの金融規制当局である欧州証券市場監督機構(ESMA)は18日、フランスやイタリアなどEU6カ国が株式の空売りを禁止する措置を同日夜に解除すると発表した。これらの国々は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う株価の急落を受けて、3月中旬から空売りを一時的に禁止する措置を発動していたが、株式市場の動揺が収まりつつあることから継続は不要と判断した。
フランスとスペイン、オーストリア、ベルギー、ギリシャの証券監督当局は同日が期限だった空売り禁止措置を延長せず、解除した。イタリア当局は6月18日まで実施する予定だったが、5カ国と足並みをそろえて、前倒しでの解除を決めた。
ESMAはEU内で取引される株式を売買する投資家に対して、空売り残高が対象銘柄の発行済み株式の0.2%を超える場合に報告を義務付けていたが、3月16日からルールを一時的に改正し、報告が必要となる残高の下限を0.1%に引き下げている。ESMAは同日、この措置に関しては6月16日まで継続すると発表した。