欧州自動車工業会(ACEA)が16日に発表したEU(マルタを除く26カ国)の6月の新車乗用車の販売(登録)台数は94万9,722台となり、前年同月から22.3%減少した。新型コロナウイルス感染拡大を受けた自動車販売店の営業制限が緩和されたことで、下げ幅は過去最悪だった4月の76%から縮小。前月の52.3%を下回り、需要は持ち直しつつあるが、回復のペースは鈍い。(表参照)
販売はフランスを除いて減少した。主要市場はドイツが32.3%減、イタリアが23.1%減、スペインが36.7%減となっている。フランスは政府が電気自動車(EV)など環境対応車の購入奨励策を6月に導入した効果で、1.2%増加した。
メーカーで販売が増えたのはボルボ(1.6%増)だけ。最大手のフォルクスワーゲン(VW)は24.8%減だった。日本勢の下げ幅はトヨタが16.2%、日産が27.6%、マツダが42.4%、三菱が17.1%、ホンダが20.8%。
EU26カ国に英国、アイスランド、ノルウェー、スイスを加えた欧州30カ国ベースの販売台数は24.1%減の113万1,843台。英国は34.9減だった。
2020年上期のEU新車販売は428万1,549台で、前年同期から38.1%減少した。