2020/8/3

EU情報

4~6月のユーロ圏GDP12.1%減、過去最悪のマイナス成長に

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが7月31日に発表した2020年4~6月期の域内総生産(GDP、速報値)は実質ベースで前期比12.1%減となり、統計が開始された1995年以降で最大のマイナス成長を記録した。新型コロナウイルス感染 […]

EU統計局ユーロスタットが7月31日に発表した2020年4~6月期の域内総生産(GDP、速報値)は実質ベースで前期比12.1%減となり、統計が開始された1995年以降で最大のマイナス成長を記録した。新型コロナウイルス感染拡大を受けて各国で実施された経済・社会活動を制限する措置の影響で、2期連続のマイナス成長となり、景気後退入りした。

ユーロ圏では3月後半から大半の国が新型コロナ対策として、店舗の営業、生産活動を厳しく制限する措置を導入。1~3月期のGDPは3.6%減となり、7年ぶりのマイナス成長に転落した。4~6月期は制限措置と重なる時期が前期より多く、マイナス幅が大きく膨らんだ。

前年同期比のGDPは15%減。EUベースのGDPは前期比11.9%減、前年同期比14.4%だった。

欧州では各国政府が大規模な景気刺激策を打ち出し、欧州中央銀行(ECB)は量的金融緩和を拡大するなど、懸命に景気を下支えしようとしているが、コロナ禍による未曽有の経済危機には到底、対応しきれない。これまでに同期のGDP統計を公表したEU10カ国は、すべてが2期連続のマイナス成長となった。マイナス幅は新型コロナ感染者数が突出して多かった南欧諸国で大きい。最悪はスペインで、統計開始以来最大の前期比18.5%に達した。フランスは13.8%、イタリアは12.4%。フランスは戦後最大、イタリアは約40年ぶりの落ち込みだ。政府の新型コロナ対策が評価されているドイツも10.1%と、統計を開始した1970年以降で最大のマイナス成長となった。

各国の制限措置は5月から段階的に緩和されていることから、ユーロ圏の景気は4~6月期に底を打ち、7~9月期は前期の反動もあってプラス成長に転じると目されている。ただ、スペインなどで新型コロナ感染者が再び増加傾向にあり、第2波の懸念が浮上しており、景気の先行きは依然として不透明。市場ではコロナ禍前の水準まで回復するのは22年半ば以降になるとの見方も出ている。