サンタンデール銀、4~6月期は赤字に転落

スペイン金融最大手バンコ・サンタンデールは7月29日に発表した2020年4~6月期(第2四半期)決算で111億2,900万ユーロの純損失を計上し、前年同期の黒字(13億9,100万ユーロ)から赤字に転落した。コロナ禍の影響で126億ユーロの減損処理を迫られたことが収益を圧迫し、過去最大の赤字となった。

減損処理のうち101億ユーロは、英国で買収した事業資産を中心とするのれんの減損だった。このほか、純金利収入の低下、為替変動の影響などで総収入が13%減の107億ユーロに落ち込み、貸倒引当金の計上額が46%増の約31億ユーロに膨らんだことで巨額の赤字となった。

一方、6月末時点の中核的自己資本比率(CET1比率)は11.84%と、3月から0.26ポイント上昇。通期目標とする11~12%の範囲に収まっており、財務は健全なレベルを維持している。

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