英保険最大手プルデンシャルは11日、米国事業から撤退すると発表した。急成長しているアジア、アフリカ事業に経営資源を集中するのが狙い。米国部門ジャクソンを分離し、保有する全株式を手放す。
プルデンシャルは2022年上期にジャクソンの新規株式公開(IPO)を実施し、同社を独立化して上場させる計画。その後に持ち株を放出する。市場の環境が悪く、IPOを行えない場合は、保有株を他の株主に直接、売却する方針だ。
同社は事業の分割を進めており、英国と欧州の資産運用・投資信託部門であるM&GプルデンシャルM&Gを19年10月に分社化した。米国事業については分離の布石として、6月にジャクソンの株式11%を米投資会社アポロ・グローバル・マネジメント傘下の保険会社アテネ・ホールディングスに5億ドルで売却していた。