欧州委の通商担当委員、ラトビア人のドムブロフスキス氏に

欧州委員会のフォンデアライエン委員長は8日、不祥事で辞任したホーガン通商担当委員の後任に、ラトビア人のドムブロフスキス副委員長を指名したと発表した。ホーガン氏に代わるアイルランド出身の委員には、欧州議会のマクギネス副議長を充てる。

ホーガン氏は夏休みで帰国した際、アイルランドの新型コロナウイルス対策のルールに違反したとして批判を浴び、8月26日に引責辞任していた。アイルランド政府は後任の委員として、マクギネス氏と欧州投資銀行のマクダウェル副総裁の2人を候補として推薦。フォンデアライエン委員長はマクギネス氏を選んだが、空いていた要職の通商担当ではなく、金融サービス・金融安定・資本市場同盟担当とした。

ドムブロフスキス氏はラトビアの元首相。昨年12月に発足した新欧州委で、金融サービス・金融安定・資本市場同盟担当の副委員長を務めてきた。ホーガン氏が辞任してから、通商担当委員を一時的に兼任していた。

フォンデアライエン委員長はドムブロフスキス氏の豊富な行政実績を評価し、EUを離脱した英国との通商交渉や米中との通商協議などを担う重要ポストの通商担当委員に指名した。マクギネス氏はドムブロフスキス氏から金融サービス・金融安定・資本市場同盟担当を引き継ぐことになる。

今回の人事は欧州議会の承認が必要となる。

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