欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/9/15

EUその他

S&P、ギリシャを1段階格上げ

この記事の要約

大手格付け会社の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は12日、ギリシャの長期信用格付けを「Bマイナス」から1段階引き上げ、「B」にしたと発表した。なお投機的水準であるものの、ギリシャは債務危機脱却へ弾みが […]

大手格付け会社の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は12日、ギリシャの長期信用格付けを「Bマイナス」から1段階引き上げ、「B」にしたと発表した。なお投機的水準であるものの、ギリシャは債務危機脱却へ弾みがついた格好だ。

格上げは財政再建の進展、景気の改善が理由。S&Pはギリシャが2015年には8年ぶりにプラス成長に転換し、プライマリー・バランス(基礎的財政収支)が14~17年に2%程度の黒字になると予想している。

信用不安で深刻な債務危機に陥ったギリシャは、EUと国際通貨基金(IMF)から2010年に1,100億ユーロ、12年に1,300億ユーロの緊急金融支援を取り付けながら、厳しい緊縮策を柱とする財政再建に取り組んできた。その結果、13年にプライマリー・バランス(基が黒字化するなど状況が好転。凍結していた国債入札を4月に再開していた。

S&Pによる格上げは2012年12月以来。「B」は投資適格級を5段階下回る水準となる。