スウェーデンの通信システム大手エリクソンは18日、チェコの通信インフラ大手CETINと第5世代移動通信システム(5G)通信網の整備に関する5年間の提携契約を交わした。4G LTEとの組み合わせで機能する非スタンドアローン型(NSA)およびスタンドアローン型(SA)の5G通信システム製品とソリューションを提供し、エリクソン独自の無線アクセスネットワーク(RAN)を構築する。5Gへの移行により、電力などの公共サービスや医療分野の刷新が進み、AR(拡張現実)・VR(仮想現実)などの一般利用が大きく加速すると予想される。
今回の契約に基づき、エリクソンは最先端の超多素子アンテナ(マッシブMIMO)、4Gの周波数帯を5Gと共用するスペクトラムシェアリング、5G用の新無線アクセス技術(NR)、通信高速化のためのキャリアアグリゲーション、5G基地局の遠隔アップグレード、処理能力を高め通信網のエネルギー効率を向上させるアンテナシステムなどの技術を投入する。
CETINは2015年に通信事業者O2のインフラ事業分離で誕生し、チェコ投資グループPPF傘下に入った。プラハ、ブルノ、ストラヴァなど主要都市を含め国内の3分の2の地域で基地局4,000超の通信網を構築し、Tモバイル、O2など携帯通信大手にサービスを提供している。