仏政府、コロナワクチン接種は3段階で

フランス政府は3日、新型コロナワクチンの接種を早ければ年内に開始すると発表した。接種は3段階に分けて行い、介護施設の入居者などを最初の対象とする。多くの国民がワクチン接種を受けるようにするため、接種を無料とすることも明らかにした。

フランスはEUが調達契約で確保したワクチンの分配を受ける。米ファイザーと独ビオンテックが開発したワクチンが最初に利用される見込み。欧州医薬品庁(EMA)が承認すれば即座に確保し、接種を開始する。EMAは同ワクチン承認の可否を12月29日に判断することになっていることから、接種開始は1月以降となる可能性が高い。

ワクチンを確保すれば、まず高齢者施設など介護施設の入居者と職員の接種を開始する。対象者は100万人程度に上るとみられる。続いて2月から高齢者、医療従事者への接種を開始。全国民が接種を受けることができるようになるのは春頃になる。

フランスではワクチンを敬遠する人が多く、世論調査では新型コロナのワクチンが開発されれば接種を受けると答えた人が59%にとどまっている。米国の67%、英国の85%を大きく下回る水準だ。このため、政府は接種を無料とし、できる限り多くの国民が受けるようにする。

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