サノフィ、英バイオ医薬品企業カイマブを買収

仏製薬大手サノフィは11日、抗体医薬品の開発を手掛ける英バイオ医薬品企業カイマブを買収すると発表した。抗体医薬部門の強化が目的で、買収額は最大14億5,000万ドルに上る。

カイマブはヒトモノクローナル抗体を活用した抗体医薬品に特化した企業。がん免疫療法や自己免疫性皮膚疾患などの治療に使われる治療薬の開発に取り組んでいる。サノフィは同社に前払い金として11億米ドルを支払う。さらに、治療薬開発の進展状況によって買収額を最大3億5,000万米ドル上乗せする。

抗体医薬で出遅れているサノフィは、2019年12月にがん、自己免疫疾患の治療薬の開発を手がける米ベンチャー企業のシンソークスを25億ドルで買収すると発表。20年には米プリンシピア・バイオファーマ、オランダのキアディスの買収を発表し、急成長が 見込める同分野の強化に乗り出している。カイマブ買収も同戦略の一環。6月末までの買収手続き完了を目指す。

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