20年の英乗用車生産29%減、84年以来の低水準に

英自動車工業会(SMMT)が28日に発表した2020年の乗用車生産台数は92万928台となり、前年から29.3%減少した。新型コロナウイルス感染拡大で一部の工場が操業を一時停止したことが大きかった。英国のEU離脱をめぐる混迷も影響し、1984年以来の低水準となった。

生産が100万台を割り込むのは09年以来。主要メーカーは軒並み減少した。19年に最大手だったジャガー・ランドローバーは36.7%減の24万3,908台。日産は29.1%減の24万5,649台で、ジャガー・ランドローバーを抜いて国内1位となった。

一方、電気自動車(EV)、ハイブリッド車などエコカーは販売が増加。自動車生産に占める割合は前年の14.8%から18.8%に拡大した。同割合は電気モーターだけを搭載する電気自動車(BEV)が4.5%、ハイブリッド車が14.3%だった。

SMMTは21年について、多くの工場がコロナ禍前の生産体制に戻っておらず、ホンダが英南西部スウィンドンの自動車工場を年内に閉鎖することなどから、100万台程度にとどまると予想している。

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