スウェーデン自動車大手のボルボ・カーは2日、販売する新車を2030年までに全て電気自動車(EV)にすると発表した。同社は2019年から新車をEVとハイブリッド車(HV)に絞り込んでいるが、30年以降はHVを含む内燃エンジン搭載車の販売を打ち切る。
中国自動車大手の浙江吉利控股集団の傘下にあるボルボは17年7月、世界の大手自動車メーカーで初めて大規模な環境対応車移行計画を発表し、19年以降に発売する車両をEVとHVだけにする方針を打ち出していた。世界でEVへのシフトが進む中、電動化戦略を一段と進め、30年までに新車を全面的にEVに切り替える。25年までに世界販売台数の5割をEV、残りをHVとする計画だ。
ボルボは同時に、EVの販売をオンライン販売だけにすることも明らかにした。販売店は営業を続けるものの、業務は新型車の展示、説明やアフターサービスなどに限定される。
同社は2日、昨年に投入した初のEV「XC40リチャージ」に次ぐ2番目のEV車「C40」を発売すると発表した。向こう数年間で新たに数種のEVを発売する予定だ。
世界の自動車市場ではEV化の流れが加速しており、2月には米フォードが2030年までに欧州で販売する乗用車を全てEVにすると発表。英自動車大手ジャガー・ランドローバー(JLR)は高級車ブランド「ジャガー」を25年から全面的にEVに切り替えると発表していた。