3月のEU新車販売87%増、前年同月に激減の反動で

欧州自動車工業会(ACEA)が16日に発表したEU(マルタを除く26カ国)の3月の新車乗用車の販売(登録)台数は106万2,446台となり、前年同月から87.3%増加した。欧州で新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化した前年同月に激減した反動で急増した。(表参照)

新車販売がプラスとなるのは6カ月ぶり。主要市場では、EUで最初にロックダウンを実施したイタリアが497.2%増となったほか、フランスが191.7%、スペインが128%、ドイツが35.9%の幅で伸びた。

主要メーカーの販売も軒並み急増した。上げ幅はステランティスが177.4%と最高だった。最大手のフォルクスワーゲン(VW)は62.9%増だった。

日本勢はトヨタが80.9%増、日産が77.5%増、マツダが85%増、ホンダが21.4%増。三菱は17%減となり、唯一マイナスとなった。

EU26カ国に英国、アイスランド、ノルウェー、スイスを加えた欧州30カ国ベースの販売台数は62.7%増の138万7,924台。英国は11.5%増の28万3,964台だった。

EUの20年3月の新車販売は、多くの国でロックダウン(都市封鎖)が開始された影響で、過去最悪の55%減となっていた。21年3月は比較対象が異例の低水準だったため急増したが、19年3月の約172万台には遠く及ばない。

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