ボルボ、EV用電池をノースボルトと共同生産

スウェーデン自動車大手のボルボ・カーは21日、同国のリチウムイオン電池メーカー、ノースボルトと電気自動車(EV)用車載電池を製造する合弁会社を設立すると発表した。販売する新車を2030年までに全てEV化するという目標の実現に向けて、電池を自社生産する。

合弁会社は大型工場を開設し、2026年から電池生産を開始する。年間生産能力は50ギガワット時(GWh)で、50万台のEVに提供できる規模だ。同工場で生産した電池は、ボルボのSUV車「XC60」の後継EVモデルで最初に採用される。工場の開設地は未定。

さらに、両社はボルボのEV用電池の研究開発拠点を22年にスウェーデン国内に開設することでも合意した。

中国自動車大手の浙江吉利控股集団の傘下にあるボルボは3月、30年までに新車を全面的にEVに切り替える方針を打ち出していた。

ノースボルトは先ごろ、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)などから新たに27億5000万ドルを調達。同資金を活用し、年内に本格稼働する北部シェレフテオの工場の生産能力を40GWhから60GWhに引き上げるという計画を発表していた。ボルボは24年から、年15 GWh分の電池を同工場から調達する。

自動車業界ではEVへのシフトが進む中、電池を自社生産する動きが加速している。20日には独高級車大手ポルシェが、独リチウムイオン電池メーカーのカスタムセルズと高性能電池の生産を手がける合弁会社を設立すると発表していた。

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