トルコ北西部のサロス湾で25日、液化天然ガス(LNG)の洋上受け入れ基地となる浮体式LNG貯蔵再ガス化設備(FSRU)が稼働を開始した。「エルトゥールル・ガジ」と名付けられた同船は初のトルコ籍のFSRU。すでに稼働している2隻のFSRUとともに同国の天然ガスの安定調達に貢献する。
同FSRUは全長295メートル、全幅46メートル。2018年に石油パイプライン運営のボタシュが発注し、韓国の現代重工業が建造した。貯蔵容量は17万立方メートル、1日あたりの再気化能力は2,800万立方メートルに上り、世界でもトップクラスの容量を誇る。
トルコは2016年に南部のハタイで、19年には西部のイズミルでFSRUの運用を開始した。同国はFSRUおよび陸上の貯蔵施設により、年間消費量の20%にあたる100億立方メートルの天然ガスの備蓄を目指している。