英国のデジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)は4日、同国のミュージシャンなどアーティストがEU27カ国のうち19カ国で自由に公演をできるようになったと発表した。英が1月にEUを完全離脱してから、アーティストはEUでの公演にビザ(査証)、就労許可証の取得が必要となっていたが、政府が各国と交渉を進めた結果、独、仏を含む多くの国が同規制撤廃に応じた。
DCMSによると、規制撤廃を受け入れたのは独、仏、伊、オランダなど19カ国。期間が3カ月以内の公演であれば、ビザ、就労許可証の取得を免除する。
英国のEU離脱に伴い、双方間の人の自由な移動も終了し、90日間を超える旅行にビザが求められる。アーティストの公演は営業活動に当たるため、3カ月以内であっても特別なビザまたは就労許可証の取得が必要となった。英国はEUのアーティストに同規制を適用していないため、EU各国にも相互主義で同様の措置を講じるよう働きかけていた。
DCMSは声明で、残る8カ国(スペイン、ギリシャ、ポルトガル、ブルガリア、ルーマニア、クロアチア、マルタ、キプロス)との交渉を続け、英のアーティストがEU全域で自由に短期の公演ツアーを行えるようにしたいと述べた。