バイエル、米バイオ医薬品企業を買収

独製薬大手バイエルは5日、米バイオ医薬品企業ビビディオン・セラピューティクスを買収することで合意したと発表した。医薬品開発力の強化が狙い。2021年7~9月期中の買収手続き完了を見込む。

買収額は最大20億ドル。まずは15億ドルを支払い、ビビディオンの目標達成度に応じて最大5億ドルを上乗せする。

ビビディオンはたんぱく質の異常に起因するがんや免疫疾患の治療薬を開発している。異常なたんぱく質の表面の結合部位に特異的に結びつく医薬品を通じて、これまで適切な治療手段なかった病気を治せるようにすることを目指している。

バイエルの特許薬部門は現在、堅調を保っているものの、今後は稼ぎ頭の製品の特許が相次いで失効することから、今後は同部門の売上高が数十億ユーロ目減りする恐れがある。同社が開発中の製品でその穴を埋めるのは不可能であるため、提携や買収を通して開発パイプラインを補充する方針だ。

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