化学大手の独ランクセスは24日、米香料大手インターナショナル・フレバー・アンド・フレグランス(IFF)の微生物防除事業を買収することで合意したと発表した。収益力が高く、用途と販売地域の裾野が広い製品分野で事業を強化する戦略に沿ったもの。買収は今年に入って4件目となる。
IFFの微生物防除事業を約13億ドルで買収する。買収額は同社史上で2番目の規模。独禁当局の承認を経て2022年4~6月期に買収手続きが完了すると見込んでいる。
IFFの微生物防除事業は微生物防除の作用物質や保護材料、防腐剤、消毒剤を製造している。製品はパーソナルケア、家庭用品、産業用水処理、染料・塗料など幅広い分野で使われる。米ルイジアナ州セントチャールズとウエストバージニア州インスティテュートに工場を持つ。売上高は約4億5,000万ドル。
ランクセスは今年、家禽向け消毒・衛生製品や食品添加剤分野の製品を手がける仏テセオ・グループと、包装材産業向け特殊抗菌剤などを製造する仏INTACE、保存剤、香料、飼料向け製品を手がける米エメラルド・カラマ・ケミカルの3社を買収している。