ノルウェーで13日に実施された議会(一院制、定数169)の総選挙で、最大野党の労働党を中心とする中道左派連合が過半数の議席を獲得し、8年ぶりの政権交代実現が確実な情勢となった。労働党のストーレ党首(元外相)が新首相に就任する見通しだ。
開票率97.5%の段階で、中道左派連合は約100議席を確保。改選前の81議席から大きく増やした。ソールバルグ首相率いる保守党などの中道右派連合は68議席程度にとどまる見込みだ。労働党は他の中道左派の野党との連立政権樹立に向けて協議を開始する。
今回の総選挙では、世界的に脱炭素化の動きが加速する中、産油国ノルウェーの今後のエネルギー政策が大きな焦点となった。労働党は急激な政策転換は避けながら、二酸化炭素(CO2)排出削減を進めるという柔軟な方針を打ち出して支持を広げ、第1党となった。ストーレ党首は新政権が同方針のほか、社会格差是正に向けて低・中所得層の減税、高所得層の増税に踏み切る意向を表明した。