商船三井が新造LNG船4隻の傭船契約、露ノバテクの生産事業向け

商船三井(MOL)は14日、ロシア2位のガス会社ノバテクが北極圏で進める液化天然ガス(LNG)生産事業向けの輸送事業で、新造のLNGタンカー4隻の定期傭船契約を締結したと発表した。韓国の大宇造船(DSME)が積載容量17万4,000立方メートル規模のメンブレン型タンカーを建造し、2024年から順次竣工する予定だ。

これらのLNGタンカーはドイツのMANエナジー・ソリューションズ製のエンジンを搭載し、燃費効率が大幅に向上する。そのほか、カーゴタンク内のLNGが自然気化して発生するボイルオフガス(BOG)を再液化装置などを活用して最小限にとどめる防熱システムの採用や、船の推進プロペラ軸の回転を利用した軸発電システムの導入など、従来のLNG船と比べ環境性能が高められている。

同社は2018年3月から、ギダン半島西隣のヤマル半島におけるLNGプロジェクト(「アークティックLNG」)の輸送事業向けに砕氷LNG船3隻を投入している。23年からはギダン半島のLNG生産事業「アークティックLNG2」の輸送事業にも砕氷LNG船3隻を投入する計画だ。

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