11月のEU新車販売20%減、半導体不足で低迷続く

欧州自動車工業会(ACEA)が17日に発表したEU(マルタを除く26カ国)の11月の新車乗用車の販売(登録)台数は71万3,346台となり、前年同月から20.5%減少した。半導体不足でメーカーが減産を迫られる状況が続いており、11月の実績としては1993年以来の低水準に落ち込んだ。(表参照)

コロナ禍の影響で低迷していたEUの新車販売は3月から復調し、4カ月連続で伸びていた。しかし、サプライチェーンの混乱に伴う半導体不足の影響が顕在化し、7月から悪化。11月も販売減に歯止めがかからず、5カ月連続でマイナスとなった。

1~11月の累計では前年同期比0.04%減。20年に過去最大の落ち込みとなった反動で、前年同期比ではプラスを維持してきたが、ついにマイナスに転じた。

11月の販売はアイルランド、ブルガリア、スロベニアを除いて減少。主要市場の下げ幅はドイツが31.7%、イタリアが24.6%、スペインが12.3%と2ケタに上る。フランスは3.2%減だった。

主要メーカーは韓国の現代グループを除いて減少した。最大手フォルクスワーゲン(VW)は33.7%減。日本勢はトヨタが12.3%、日産が23.9%、マツダが31.6%、三菱が5.3%、ホンダが17.8%の幅で減った。

EU26カ国に英国、アイスランド、ノルウェー、スイスを加えた欧州30カ国ベースの販売台数は前年同月比17.5%減の86万4,119台。英国は1.7%増だった。

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