コンテナ海運世界最大手のAPモラー・マースク(デンマーク)は12月22日、香港の物流会社LFロジスティクスを買収することで合意したと発表した。陸上物流事業の強化が狙いで、買収額は36億ドルに上る。
LFロジスティクスは香港の大手商社リー&フォン(利豊)とシンガポール政府系投資会社テマセク・ホールディングスが出資する企業。アジア14カ国・地域の223カ所に倉庫を持つ。陸上輸送業務も展開している。
海運が中核のマースクは総合物流企業への脱皮を目指している。同戦略に沿ってLFロジスティクスの買収を決めた。買収案件としては、独海運大手ハンブルク・スードを2017年に40億ドルで買収した取引に次ぐ2番目の規模となる。これによって同社は、事業者が物流業務を第三者企業に委託するコントラクト・ロジスティクスで世界7位に浮上する。